Happy 20th Birthday Wishes for Ren.N
「好きです」
僅かな勇気を振り絞り自分の思いを必死に伝えても返事は絶対に返ってこない。ましてや伝わってるのか、手紙を見ているのかさえ分からないそんな世界で生きている相手を本気で好きになった。
「ごめんなさい」
その一言すらない。そんな人生辛すぎる。せめてきちんと相手からの返事を貰える立場の人生を送りたかった。きちんと目を見て直接キミに告白できる立場でもない。
でも幾度となくキミに会いに行こうと思う。そういう魅力、魔力がある。魔法にかかったように繰り返し繰り返し会いに行く。まだ小さかった永瀬廉という魔法使いによって魔法をかけられたわたしは5.6年が経とうとしている。
そうやってそこにキミが存在してくれることで自分の知らない初めての自分を知ることができた。自分ってこんなに行動力あったんだとか、新しい土地に連れてきてくれて知らない世界を見せてくれる。自分のフィールドを広げてくれて新しい出会いを作ってくれる。それは全部廉くんから貰ったものだった。
キミがいるから自分がいると思う。キミに会うために働き、お金を稼ぐ。もっと可愛くなろうと思う。人としての生きる活力と目標をくれる。
そんな大切で唯一無二のかけがえのないキミが20歳を迎えた。キミは早くこの歳になりたいと前から言っていたね。ようやく憧れの20歳になれたね。
どこかキミは焦っていた気がする。自分が子どもなのが嫌で周りに追いつきたくてもがいていた時期があったよね。
見ていて痛いほどに感じた。焦っているキミの態度表情仕草。大人になりたい自分とまだ子どもの自分のもどかしさや悔しさの狭間で必死に生きていたあの頃。
どうしようもない怒りや矛先のない感情が芽生えていたのかな。
そんな廉くんはデビューが決まってから物事をどこか客観的に見るようになった。メンバーや周りの大人の反応を気にして自分の気持ちを封印することが多くなった。
本音をあまり表に出さないキミが更に塞いだ瞬間だった。それは同時に寂しさにも繋がった。大好きで生きる活力で目標のキミがどこにもいなかった。笑ってなかった。
デビューするということは誰かがデビューできないということ。
誰かとデビューするということは誰かとはデビューできないということ。
そんなことをきっと1人で全ての責任を背負い考え込みすぎていたんだろうと思う。早く大人になりたい。大人にならなきゃ。
一見チャラそうに見えて真面目で純粋で努力家で寂しがり屋で素直な廉くん。栄養ドリンクを何本も飲む廉くん。1人早く来て練習している廉くん。何も努力してないように見せることが上手な廉くん。
だからこそ誤解されることも多い人。廉くんってそういう人。
そんな気持ちのままデビューコン初日、やっぱり廉くんはいなかった。どこにも廉くんがいなかった。楽しみにして浮かれていた自分がバカバカしくなるほどに。
帰り道、言葉にならないどうしようもない感情が涙となって溢れてきた。コンサートの帰り道に悔し涙を流すのは初めてだった。
「こんなはずじゃなかった」
Mr.KINGを失ってまでキンプリになったのに、6人になったのに、このレベルなのか、と。正直言って6人揃っていれば良いってもんじゃない。パフォーマンスのレベルの低さ、このくらいかなって適当に流す感じ、悔しくて苛立ちを感じた。
それはJrの頃の彼らの本気、熱い思いを知っているから。最高のパフォーマンスを知ってしまっているから。本気じゃないなってすぐに感じてしまった。向こう側の3人のレベルは分からない。向こう側のファンもどう思ったか分からないが、KING担として少なくとも同じ気持ちを抱いた人はいると思う。
Mr.KINGの永瀬廉を失った喪失感と疎外感が酷かった。やり切れない。
本当の廉くんって何か知ってるのかって言われたら分からないけど、どこか冷めていてビジネスモードで取り繕った笑顔を見せるのは廉くんじゃない。笑っているけど心は笑ってない。目が生きてない。心ここに在らず、どこか浮かない表情をしていることが続き心配した。
廉くんは「天才」というより「努力家」Mr.KINGの中で、平野と海人という2人の天才に挟まれながら、必死に「廉くんらしさ」を突き詰めた結果、それが認められ、デビューを果たした廉くんは、他の誰よりもキラキラと輝いていてカッコいいと思ってる。
そんなキミを何があっても応援し続けたい。デビューに至るまでキミにもいろいろあった。きっとずっと一緒にやっていくであろうメンバーが決まった。
「最強で最高の6人」
胸を張ってそう言える未来をこれから創っていかなければいけない。前しか向けない。後ろを向けない。過去の輝きがキラキラと瞬いてそんな光に魅せられ吸い込まれそうになってしまう。振り返ればあっという間に引き戻されてしまう。
キンプリとしてデビューした事実が今後変わらないのであれば、6人の中で絶対に廉くんには1番幸せになってもらいたい。箱推しはできない、生粋の永瀬廉至上主義で申し訳ないが、キミには1番笑っていてほしい。厚かましいけどいつも支えてもらっているキミを支えたい。
でもそんな時自分の現実の立場に愕然とする。こっちがたくさんの愛と幸せを貰ってばかりで、いざ相手にその愛を返そうとしても手段がない。
つくづくファンは無力だと思う。何も出来ない自分が情けない。無力で無責任だ。どれだけの幸せと笑顔を貰ったのか計り知れないのに、結局なにも出来ない。
恩知らずとはこのことでいつか貰った恩も忘れてしまうのだろうか。勝手に好きになって勝手に期待して勝手に失望するファンってなんなのだろうか。所詮ファンなんて自己満なのか。自分が満たされればそれで満足、またはもっと欲しいと承認欲求や認知欲求が芽生えてくる。アイドル側からしたらそんな理不尽なことはない。
それでもキミを好きになって学んだことがたくさんある。キミが辛いときそばにいて助けてあげられない。危ないとき怖いとき守ってあげられない。ひとり涙を流していても隣で寄り添うこともできない。どれほど廉くんのことが好きでもそれは変え難い事実。
だからこそ自分の思いを声に出すしかない。廉くんのファンはたくさんいるよ安心してねって行動で示して売り上げの数字を出すしかない。できることは全て貢献したい。
この1年で夢がどんどん叶った。
グループのFCに入る。
CDで廉くんの歌声を聴く。
オリコンで1位を取る。
デビューコンをする。
永瀬廉くん個人うちわを買う。
映画の主演をする。
カラオケでデビュー曲を歌う。
紅白にでる。
カウコンに出る。
これから先叶える夢もたくさんある。
ドラマの主演。
自分たちの番組を持つ。
廉くんの誕生日をドームで祝う。
誰もがわたしの自担、永瀬廉を知ってる時代を迎える。
それは全部廉くんが叶えてくれる。わたしは知ってる。だから廉くんの言ってた夢もこれから教えてくれる夢も、全部ひとつひとつ一緒に叶えさせてほしい。
辛いとき寂しいとき泣きたいとき、普通に戻りたいときたくさんあると思う。普通の男の子がしてきたこと、自分のやりたいことができないことたくさんあると思う。
だけどその倍、普通の男の子だったら経験できないことや景色を味わってもらうことができるように頑張る。アイドルやってて良かったって心の底から思ってもらえるように。
まだ小さかった頃の永瀬廉くんの将来の夢はアイドルではなかったのかもしれない。違う選択肢もあったかもしれない。
それでも1年前のキミはまだ10代という若さでジャニーズのアイドルとして生涯を歩むことを決断し、その道を選んでくれた。10代で一生のことを決める勇気を年下ながら尊敬する。
キミの選んでくれた道を全力で応援したい。これから益々大きく飛躍するキミを支えて生きたい。
永瀬廉という男の子が産まれて20年。節目の年に永瀬廉という素晴らしいアイドルをしてくれてありがとうございます。成人の日も誕生日の日も帝国劇場という舞台に立ってくれていること、感謝します。毎年キミの誕生日を祝うことができて嬉しいです。この先も祝うことができる未来を信じています。
廉くんに訪れる明日、廉くんに訪れる未来への活力となれるならこんなに嬉しいことはない。そんな存在に、キミの力になれるならこれからもずっと一緒に…まだ見ぬ景色を、キミと同じ景色を見ていきたい。
廉くんへ。
自分が伝えておきたいこと、それはただ1つ、「廉くんには、廉くんの信じる道を進んでほしい」ということです。今後、活動をしていく中で、何かの決断をしなければいけない時が来たら、どうか、事務所のため、周りの人のため、メンバーのため、ファンのために決めるのではなく、廉くん自身のために決めてください。
廉くん個人の考えを何よりも大切にしてください。
ファンである自分も、廉くんの言動に対し、「こうしてほしい」「なんでああしなかった」と思うことはこれからもあると思います。
でも、自分のように大々的に声を上げる人の意見だけが全てではありません。ましてや永瀬担はあまり意見を発さない人の方が大多数かもしれません。
廉くんには、今後たくさんのファンがつくと思うし、たくさんの人を魅了する能力は既に持っていると思います。確実に人気の出る廉くんだからこそ、どうか一部の意見に惑わされないでください。
一部の意見に惑わされず、廉くんが廉くんの考えで決めたことであれば、必ずや支持してくれる人がたくさんいるでしょう。
「支持してくれる人がたくさんいる」と言い切れる理由はJr.時代の廉くんが、素直で、誠実で、謙虚だったからに他なりません。これまで築いた信頼は、これからどんな出来事があったとしても、一生残り続けます。これまで培ってきた信頼を糧にして、どうか廉くん自身のやりたいことをやってください。それがファンの共通の願いであると、わたしは信じています。
自分にとって初めて応援する存在が廉くんで本当に良かったと思っています。この5.6年、廉くんを見てきていろんな場面で救われてきました。「恩返し」というほどのことは全くできないけれど、これからも、わたしは廉くんのことを信じ、廉くんの夢を支えていきたいと思っています。いつも応援させてくれて本当にありがとう。20歳おめでとう。廉くんと共に究極の革新を世界に巻き起こそう。
2019.1.23
Mr.KING who drew a dream that never ends.
2018.1.17
あの日、宝箱に鍵をかけた。
想い出が逃げないように。
今までの幸せが消え去るみたいで怖かった。
Mr.KINGがなくならないように鍵をかけた。
それから4ヶ月の間に様々なことが起きた。
永遠に変わらないと思っていた大切な「赤」は「黒」になった。
デビュー前にファンクラブが発足され、あっという間に10万人を超えた。
デビュー曲が「シンデレラガール」に決まった。
King&Prince グッズショップ「SweetGarden」がOPENした。
デビューについての秘話が後からたくさんでてきて、憤り、無念、なんとも言えない気持ちになりその度に傷ついた。何回も20歳そこらの彼らの発言や行動に驚き、戸惑いの気持ちを繰り返した4ヶ月だった。
2018.5.22
Mr.KINGが終わる。大好きな大好きなMr.KINGが終わっちゃう。往生際が悪いし、いつまで言ってんだって感じだけど本当に本当に本当にMr.KINGが大好きだ。
寂しい。心の中でMr.KINGは生き続けるけど、公式で「Mr.KING」の文字を見かけることはなくなるのかと思うと辛い。
あと数時間後が来るのが怖いような嬉しいような。幸せだった。幸せだったなあ。
デビューっていう終わらない夢を描いたMr.KING。
常に1番前に立ち誰の背中も見えない中、堂々とステージに立ち続けてくれたよね。
与えられ続ける1番前、0番という場所は怖くて大きすぎて重くて不安なこともあったよね。
なんでステージに立つのか、ステージに立つことに意味があるのか、誰も分からない答えのない毎日。
楽しことだけじゃない。暗闇の中見えない灯を探して、周りの意見や視線、嫉妬、声。全てを受け止めようとしてくれたMr.KING。
受け止めきれなくてもやもやした感情を3人で分け合って励ましあって助け合って乗り越えてきた。そうやってMr.KINGは夢に向かって、未来に向かって進んで来た。そうやってMr.KINGはMr.KINGになった。
Mr.KINGの3人が自分自身の「想い」や「心」、「身体」そして、目に見えない何かを削り出して、差し出してくれているからこそ私たちの幸せがあります。
「Mr.KING」って聞くだけでドキドキ、キラキラ、ニヤニヤしちゃって。
3人が奏でるメロディー、ハーモニー、ふわっふわの綿菓子みたいな雰囲気、とろとろ溶けだしちゃいそうな最高の笑顔。
大好き。大好きだ。
3人横並びで手繋いで肩組んで「Mr.KINGでーす!!」って言ってるだけで幸せだったの。
春も夏も秋も冬もそこにはMr.KINGがいてくれた。そこに行けば安心した。
最高に暑くて楽しくて輝いて。Mr.KINGに会うと自分自身が輝いているようなそんな錯覚さえも与えてくれた。夢を散りばめて、ファンとKINGを繋いでくれた夏。
KING担はKINGに似たのか自分の気持ちを言葉にして表すことが下手で、不器用でごめんね。上手く伝えてあげることができなかったけど3人のことを、平野紫耀、永瀬廉、髙橋海人のMr.KINGのことを愛していた人がたくさんいます。大切にしている人がたくさんいます。3人が思うよりもずっとずっとずっとたくさん。
Mr.KINGがJr.だったこと、最前線を突っ走ってくれたこと、Mr.KINGが平野紫耀、永瀬廉、髙橋海人だったこと、Mr.KINGがMr.KINGだったこと、全ての運命が重なって今があること、
絶対に忘れないよ。
3人の背中を信じて追い続けることができて心の底から幸せだよ。ありがとう。ありがとう。
たくさんたくさん頑張ったね。辛かったね。ここまで連れてきてくれてありがとう。
何かが終わって何かが始まる。
始まりはいつも怖い。新しい時代の幕開け。
新たな旅立ちの今、この瞬間にいれること
本当にありがとう。
Mr. KING end of Johnnys jr.
デビュー発表日の1月17日から今日、5月22日まで何をしていたんだというほど時の流れが早く感じる。
ジャニーズJr.だったMr.KINGが今日で終わる。
ジャニーズJr.だった永瀬廉が今日で終わる。
明日からはKing&Princeの永瀬廉。
それは変え難い事実。
好きな人が望んでいた夢が叶う日。
なんとなく心の片隅にすとんと腑に落ちた、そんな感じ。
1月のあの頃には知らなかったデビューについての真実が後からたくさんでてきて、その度に憤りを感じた。
この5月22日までにたくさんの心を殺した。
これからも秘話みたいなものが出るんだろうなとは思う。
赤色のキミだけは永遠。
このことさえも変わってしまった。
ただのメンバーカラー。されどメンバーカラー。
色ひとつにしたってたくさんの人の想いや気持ちがこもっている。
赤色だったきみを誇りに思う。ジャニーズJrのグループを先陣切って引っ張ってくれた赤。そっと寄り添い見守ってくれた赤。
ちゃんとファンの気持ちもきみは分かってくれていて、小物だってちょっとした物だって赤色があればきみを意識して気付けばたくさんの赤が溢れた。幸せの象徴のような赤。ありがとう。
デビュー発表から今日まで20歳そこらのメンバーが発する、ささいな言動や行動にたくさんたくさん傷ついた。傷つくくことが嫌でこれ以上関わりたくない知りたくないとさえ思ったけどそれはファンではないし、見て見ぬふりをして現実逃避をしてるだけだから許せなかった。ちゃんと受け止めた。
言葉は刃物。言葉は毛布。言葉ひとつでたくさんの人を幸せにできるし、傷つけることもできる。
彼らは言葉ひとつで多くの人を幸せにできれば、傷つけてしまうこともできるような影響のある人になった。
明日からはバイトではない。Jrでもない。
社会人デビュー。ジャニーズのアイドルである前に人としての、社会人としてのマナーや社会人としてのルール、責任が付き纏ってくる。
がんばろう、Mr.KING。
Sweet and brittle shooting star ?
ああ、また今日も人の意見で自分の本当の心を消した。
ああ、また今日も自分の直感を信じる勇気を持てなかった。
ボクらは色とりどりで甘くて星屑のようにキラキラ輝く金平糖。
だけど優しく慎重に両手で大事に大事に包んで守らないと容易く砕けてしまう。
ああなんて儚さ。なんて脆さ。なんて強度のなさ。
ぼくらは甘ったるくて弱い。
辛い時辛いと言えたらいいのになあ。ボクらは強がって笑う金平糖。
寂しいのに平気なフリをするのは崩れ落ちてしまいそうな自分を守るため。
キラキラ甘い笑顔を巻き散らすのは自分自身を守るため。
キミも気づいていたんだよね、きっと。
なんでもないようなことが幸せだった。なんでもない毎日がホントは記念日だった。今頃気づいた、今頃気づいたんだ。
ボクは精一杯笑ってたでしょう?みんなの前必死に取り繕って。
キラキラ甘い輝き溶けてなくなった。
砂糖菓子は溶けてなくなった。
金平糖はどこに降る?
キラキラ宝石みたいで、それぞれ個性があって、傷つきやすくて、甘い。
簡単に砕け散るし、たまに苦い。
主役にもなれるし、脇役にもなれる。
色の組み合わせで引き立つ事もあれば、その逆もある。
一緒で消えてなくなる流れ星。
だけどずっと忘れない流れ星。
一瞬で魔法にかかる流れ星。
Many memories are shining.
2018年1月17日水曜日
この日もいつもと変わらず24時間過ごしたはずなのに、倍の時間を生きた気分だった。
2018年1月9日に帝国劇場で見た『Mr.KING』その勇姿は恐ろしいほど完成されていた。素晴らしかった。今年も『Mr.KING』「3人」について行こう、そんなふうに思わせてくれた。
はずだったのに、Jrとして最後だったなんて、3人が最後だったなんて、あまりにもやりきれない。
それまでの生活が一変した。
当たり前が当たり前じゃなくなる瞬間、それは本当に怖いことだった。
この日から『Mr.KING』は『King』になり『King&──』としてデビューすることになった。
それまで毎日欠かさず見ていた3人の笑顔、大切にあったかいものでずっと守っていきたいと思っていた3人のハーモニー。この日から見れなくなった、聞けなくなった。どうしても涙が出てしまう。大好きで、大好きすぎて、大好きなのに、大好きだからこそ、チラっと耳に入ったり目に入ったりするだけで過剰に反応して蓋をしてしまう。
まるで『Mr.KING恐怖症』のように敏感になってしまった。
もしこのままKING3人から、廉くんから離れちゃえばこんなに苦しくて毎日吐きそうになることもなくなるのかな、いっそのこと…なんて思ったけど、愛しいKING3人から離れることなんてできなくて。
このまま見れなくなったり聞けなくなったりしたら怖い。そう思った。それだけは絶対に嫌だった。
そして初めて日常の一部にKINGの3人がいないことがこんなにもつまらないことだと理解した。
『King&──』のデビュー。今はまだ受け止められないけど、受け止めなくていいんじゃないかと思った。自分なりに現実と向き合うことは出来る。文字にして現実を理解して少しずつ少しずつ歩き出そうと思った。
平野紫耀、永瀬廉、髙橋海人の3人に初めてグループ名がついたとき、これほどまでに『Mr.』と大文字の『KING』を愛するとは思っていなかった。
どんなに変わった名前だって、ジャニーズ伝統のトンチキ曲だって、長い間ずっと親しみを込めて呼んだり聞いたりすれば当然愛着が湧く。
『Mr.』がなくなって小文字の『King』になっただけ。ただそれだけ。なんだ、そんなことかと思うかもしれない。しかしKING担からすればそれまで愛着を込めて呼んでいた名前が急に変わったのだ。それは変わることなくずっとそこにあるものだと思っていた。
「本当の重大発表こそあっさり発表する」
ジャニーズ事務所はそういう事務所だと理解していたはずだった。だけど、まさか自分の身に降りかかるとは思っていなかった。
今回の番協も「何か新しい番組が始まるのかな」そんな風に簡単に捉えていた。
2018年1月17日15時。
番協の内容が気になりTwitterを開いたらそこにズラッと並べられていたのは『King&──』6人でデビュー。
待ちに待ったその日が、「番協」「エキストラ」として2日前にメールが来て、たった200人の前であっさりと発表された。本当にあっけなく。Jrのトップとして今まで大事に育ててもらっていたはずなのに、急にイバラの道にポイッと放り投げられたように、粗末に扱われた気がした。
その事実を受け止めきれなかった。受け止められるはずがなかった。だって3人の『Mr.KING』を愛していた。
様々なメディアで、「次世代のエース」 「ネクストブレイク」「デビューに最も近い」と言われ続け、それなのに全然デビューが決まらなくて悶々としていたこともあった。
いつか大好きな人が世の中に出ていく門出の時は最っ高に幸せで、うわ〜夢じゃないんだねってドキドキとハラハラとワクワクとまだ感じたことのない幸福を想像していた。
まさかこんなに自分の欲望にまみれた、どす黒い感情ばかりだと思いもしなかった。『デビュー』この4文字を聞いて何もかも空っぽになった。
悲しい悔しい嬉しい複雑な感情は涙という形でボロボロと溢れでてきた。言葉や文字にすることにさえ抵抗があったのだと思う。毎晩泣いた。ひとりになれば永遠に泣いていた。『Mr.KING』が大好きなのに「なんで、どうしてKing&──?」と。
「おめでとう」
すぐにそう言える人が不思議でもあり羨ましくもあった。 長年の夢が叶ったのに幸せをお祝いできなくて本当にごめんね。心の底から笑顔でおめでとうって言えなくてごめんね。まだ『Mr.KING』のことが大好きでごめんね。
向こう側の彼らの何が嫌なの?と聞かれれば、ジャニーズとしてのスキルや人間性、様々な理由があるが、一番は生理的に無理だった。神聖なテリトリーに土足で踏み入れられたという表現をしてしまうほどに。検索履歴やキーボードの履歴に残ることさえ拒否していた。
その次の日からたくさん入ってくる『King&──』の情報。
ワイドショーも新聞も見れなかった。現時点で今も見れていないが、唯一目に止まった
『直談判』『平野紫耀"主犯"』
の文字。衝撃だった。衝撃という言葉では言い表せない。『平野紫耀のせいで』『平野紫耀のおかげで』いろんな意見がある中で全てを背負った平野紫耀をファンは「かっこいい」「すごい」と褒めた。
何がかっこいいのか、何がすごいのか、私は『主犯』の言葉を世に出すことで自分自身を守っていると悟った。
「私がやりました。すみません。僕を責めて下さい」と謝っている人を責めることはできない。
ましてや平野紫耀を、Mr.KINGのことを愛している人が責めるわけがない。
彼はその事を初めから理解し、世の中に『主犯』の言葉を発信していったのだろうから平野紫耀はずるい。
平野紫耀は昨年9月「JohnnysYou&me Island」の中のショウを演じているのではないかとさえ感じた。
「おれについてこないものはいらない」
「Show must go on 」
平野紫耀1人でもデビューできるなら、大事な家族のため、未来のためにこれまで励まし合ってきた仲間でさえも切り捨てる覚悟だってできていたはずだ。
さらに、平野紫耀は永瀬廉と髙橋海人を守った、Mr.KINGという形を残してくれた。という意見もあった。ならばなぜ3人ではないのだろうか。3人ではデビューできなかったのだろうか疑問に思う。ここばっかりはファンが色々言っても彼らが話してくれないことには本当のことは何もわからない。
そして『直談判』正直この言葉は一番聞きたくなかった。なんなら言わなくてもよかったと思う。言わない方がよかった。
『King&──』のデビューはジャニーさんや関係者の方が決めたものだと思っていた。ジャニーさんがメンバーを選考し、やっぱりこの6人だ。この6人ならやれる。6人の努力と実力を認め、満を持してデビューさせよう!そう決めてくれたのだと、やっとこの時がきたのだと思った。
しかし現実は違った。『平野紫耀が主犯での直談判』「彼らがそこまで望むのなら叶えてあげるからやってみなさい」という、どちらかと言うとジャニーさんからの挑戦状のようなものだと私は感じた。
「King&── 」この6人で良かったのなら最初から「Mr.KINGvsMr. ── 」としてやっていた頃にデビューしていただろう。
だけど何かが違う。3人と3人なら人気はある。それぞれの雰囲気と個性がありキラッキラと輝いている。が、6人になった途端、急に歯車が狂ったようにガタガタと崩れ落ちる。どんなに混ぜても混ぜても時間が経てば分離してしまう、まるで『水と油』のように。それはお互いのファンも感じ取っていたと思う。
しかし当の本人達は『6人集まると強い』そう感じていた。KINGとKING担は少しずつすれ違ってしまったのか。大好きなKINGの3人が『おれら6人集まると強いよな』そう口にすることが嫌だった。KING3人でも十分すぎるほど強いよって伝えられなかった自分にも嫌気が差す。悔しかった。
KING担のKINGへの愛の伝え方は間違っていたのではないか。ハタチ前後の男の子が考える『強い』の概念は分からないが、KING担はKING3人でも『強い』と伝えられなかったことは事実。
「おれら3人でも強い」「3人で直談判しよう」という自信を持たせることができなくてごめんね。ファンのエゴかもしれないが、KING3人でデビューしたいと願っていたはずなのに。本当にごめんね。
今までの雑誌の発言を見返しても、6人全員が同じ夢に向かってる感じは微塵も感じられない。廉くんは直談判は苦手ってはっきり口にしてて。
努力して認めてもらってデビューというジャニーズの本来の形を誰よりも望んでたのは廉くんじゃないのか。だからこそデビュー発表で「複雑」そう口にしたんだと思う。
他の5人が「お札にのりたい」「愛に溢れた王国を作る」「ワールドツアー」「ドームツアー」「世界のヒットチャート総ナメ」って正直この状況で何言ってるかわかんないし、わかりたくもなくて取り残された感じがした。
だけど、ただ1人だけ、「たくさんの意見もある」「まずは認めてもらって」と相変わらず周りの事やファンの気持ちを考えて察して気にしてくれる人がいた。そうやって言葉にして救ってくれる優しい廉くん。たくさんの仲間を置いてデビューするという重みをしっかり理解して。
デビュー発表よりも緊張したであろう他Jrグループのファンがいる帝国劇場でのデビュー挨拶。
廉くん以外の5人は
「『King&──』の〜です」と口にした。
まるで昔からその名前で呼んでいたように極普通に、自然に。
だけど1人だけ
「『King&──』の永瀬廉です」
と言わなかった。
その挨拶にはどんな意味があるのか廉くんにしか分からないけど、自分の中で消化しきれてないのかなと感じた。責任感が強くて溜め込んで一人で悩むタイプ。いつも優しくて優しすぎる廉くん。
大好きな子の未来が決まった。バイトから正社員になった。ジャニーズショップから急に写真が消えることも、プロフィールの欄から名前がなくなるのではないかと不安になる必要もなくなった。
「だけどね…」
大好きな子の未来が決まるきっかけが「3人」ではなく「6人」ということ、あの「夏」がきっかけだったということにとてもショックを受けた。
だってその後には忘れもしない、忘れたくない、忘れるつもりもない「10月」があった。
20数年生きてきて、こんなにも10月を意識して何度も何度も10月に帰ったことはない。
やっと、やっと待ち望んだ『Mr.KING』単独ライブ。
そこは「KING」と「KINGが好きな人達」だけが集まる初めての空間だった。
赤、青、黄、3色だけのペンライトが揺れたのはこのライブが最初で最後だった。
「3色だけのペンライト綺麗だよ」
「おれたちのファンしかいないっていうのが嬉しい」
と口々に言っていた。そう口にしてもらえることが幸せだった。
『おれたちがー?』「ミスターキング!」ずっとずっとやりたかったことが叶った。
長かったけどやっと「KING」と「KING担」がひとつになった瞬間だと思った。
オーラスの挨拶で「夢が叶うまで、夢が叶ったあとまでついてきてください。みんなのこと幸せにするから。約束です」って誓ってくれた廉くんに本当にうるうるきちゃって。
みんなで小指を空高く突き上げながら、絶対3人の夢を叶えるしかないなって思った。
泣き叫ぶようにKINGコールをして、「ほしがりだな〜」って出てきてくれた3人。「分厚いKING担だね」って笑ってくれた3人。次いつ会えるのかなって不安になるファンに「またすぐ、ほんとにすぐ会えるからね」って優しい笑顔を向けてくれた3人。
この『10月』に嘘はひとつもなかった。
つい3ヶ月前の出来事だけど随分昔のことのように感じる。もう戻れない最初で最後の単独ライブ。限られた運を持っている人しか入れなかったあの空間。そこに入れたのは今思うとKINGからの招待状なのではないかと思ってしまうほどに。あの日をもっと大切に鮮明に記憶しておけばよかった。
『おれたちがー?』「ミスターキング!」は、もう一生永遠にできない。
「何回も何回もおれたちの名前を呼んでくれてありがとう」って言ってくれた、
『KING!KING!KING!』のアンコールもできない。
赤、青、黄、3色だけで埋め尽くされたペンライトが綺麗に揺れることももうない。
その景色を満足そうに微笑ましく見ている3人が大好きだった。
赤、青、黄は『Mr.KING』
『Mr.KING』は赤、青、黄。
それさえも変わってしまったら、もう何もわからない。
デビュー曲のジャケ写はMr.KINGだと思っていたしMr.KINGデビューコンサートご案内のメールがくると思っていたしカラオケで検索するのもジャニショのレシート名もツアーグッズのロゴもカウコンもMステも全部全部全部Mr.KINGだけ、3人だけがよかった。そうだと信じていたけどもう叶わない。
だけど何百万万年たってもファンレターの宛名は「Mr.KING 永瀬廉様」って書きたいと今はまだ思ってしまうことを許してほしい。
もうできないことばかり思い浮かぶことが悔しくて、こんなKING担で情けなくて、これからできることだっていっぱいあると思うけどでも今はKINGの世界観から抜け出せなくて。
過去にばっかり必死にしがみついてごめんね。弱いファンでごめんね。未来を認めたくないわけじゃなくて、3人の『Mr.KING』が諦めきれないんだよ。
たくさん笑い合った春
一緒に駆け抜けた夏
絆を確かめ合った秋
そっと寄り添った冬
あの時あの場所には『Mr.KING』との思い出がたくさんある。大丈夫。
まるで泡みたいに、幻のようにシュワシュワと溶けないように大事に大切に守ってくよ。
ここまで振り返って、今までの発言や『Mr.KING』として頑張っていたものはどこへ行くんだろうと、置いてきぼりを食らった気分にもなる。
あの時の言葉は?笑顔は?全部嘘だったの?という気持ちになりたくないのになってしまうことも事実。
でもここで責めるわけにはいかない。これから褒めの言葉以上にたくさんの心無い言葉や非難を浴びることになる、そんな3人を誰が守るの?一見、強そうに見えて弱々しい、儚い3人。
今まで数えきれないほどの愛をくれた、たくさんの幸せをくれた3人。責めていいわけが無い。辛いときも挫けた時もそっと優しく手を差し伸べてくれて、あったかくてふわっふわしたものでぎゅっと包んで守ってくれた。
10年後も20年後もきっとこの日のことを覚えてると思う。現時点で自担のいるグループを箱推しはできない。箱推しはできないけどこの6人でやっていくと誓った彼らを、たくさんの愛をくれた3人を守りたい。そういえば「箱推しは無理」って嘆いていた時もあったなって笑い話ができるようになっていることを願って。
しょうれんかいとは前だけを見て走り出す準備が整ってる。足踏みしてるのはファンだけだった。ここで立ち止まっていたら大好きな『KING』がどんどん遠くに行ってしまう。彼らの脚は速い。 瞬く間に走り去ってしまう。
今日、こうしている間もKINGは走り続ける。時間は止められない。後戻りもできない。数々の先輩というライバルと競い合いながら、KINGは走り続ける。より早く、一歩でも前に。
だけどコースは一本道じゃない。どこを走ったっていい。どこへ向かったっていい。
KINGだけの道があるんだ。KINGだけにしか走れない道がある。それはまだ誰も走ったことのない道。
失敗してもいい。寄り道してもいい。誰かと比べなくていい。
KINGとならどんな道でも一緒に走っていける。まだ見ぬ世界を見せてくれるのではないか。
永遠に続くしょうれんかいとのストーリーが2018年春、始まろうとしている。
ようやくスタート地点に立った。周りには大勢のサポーターがいて手を差し伸べてくれる。
大丈夫。
「走り出そう、生まれたての愛を抱きしめて」
『駆け抜けろ、Mr.KING』